5/15/2011

旅の終わり


5月14日朝
メールをチェック。
ジェイおじさんからのメールを開けると
前ボスがテニュア取得に失敗し
ラボが閉鎖されることになったという悲しい知らせだった。

うそ!けっきょくだめだったの?

まじで?

ものすごい衝撃だった。

彼や彼の家族
ラボの大学院生たち
それらを思うと切なかった。

さまざまなことが頭のなかをめぐった。
いろんなことを思い出し
ああしとけば良かったのかと後悔し
自分の無力が悲しくなった。

全ての挑戦がうまく行くわけではない。
努力が全て報われるとはかぎらない。
またひとつ良い勉強になった。
あまりにも苦い後味を残して。

けっきょく最悪の結果となって終わってしまったが
でも不思議と後悔はしていない。
すばらしい出会いと
思い出が残ったから。
そして彼も彼の学生たちも
きっと立ち直ってくれると信じている。

赤い彗星のアメリカでの冒険は
こうして幕を閉じた。
次の冒険がはじまるその日まで・・・

4/29/2011

ブログ再開

日本でのブログを再開しました。
状況が状況だけにとても暗~いものになるでしょう。
ぐちぐちねちねちうだうだ・・・・・
まあよっぽど暇かマゾ以外の人は読まないでください。

http://ikuraatgaryu.blogspot.com/

ヨロピク!

3/01/2011

赤い彗星最後の日々


今日は5月15日、アメリカを離れて2ヵ月半が経った。
もう細かいことはすっかり忘れてしまったが、今ここで記憶を残しておこう。

22日火曜日ウエスタン終了。
どうしても一部思うような結果が得られない。
どうする?
そこでもう一度全てのデータを整理してみる。
そうだ、以前のデータをうまく組み合わせれば使える!
ということに気付いた。
やった、これで何とかなるぞ!

2月23日水曜日午後1時スカイプインタビュー。
昨日もずっとウエスタンに追われほとんど準備できずに臨んだ。
案の定満足行くものにはならなかった。
最後会話終了の挨拶から望みの無いことを感じ取った。
まあええ、とにかく今は実験を終わらせる、これに集中。
データをまとめにかかる。
そして終了。
やった、とうとうやったぞ!
やっと終わったー!

24日は契約最後の日。
午前中は車を売りにU-heightsへ。
ポーランド人の学生に代金を書いた小切手をもらい
一緒にDMVへ。
すんなりと手続き終了。
彼はこの値段で車が手に入り相当喜んでいる様子だったが
こちらも大喜び。
しかしこれからは車が無いので大変だ。
免許も今日で切れるのでレンタカーも使えず。
昼食った後すかさず午後にあるインタビューのプレゼン準備。
午後4時だったかな
小雨の中ジョーダンにあるラボへ行く。
そこのラボヘッドと挨拶。
怖い人かと思っていたら実はとても優しい人でほっ。
だんなの教授も来た。
二人を前にプレゼン開始。
もちろんろくに準備できてなかったが
相手もフランス人なので助かったー。
しかも以前魚を使って時計の研究してたので話が早かった。
でも俺のやりたい研究と彼らのしている研究が違い
けっきょく不採用。
なんだよー、時間の無駄かよ。
でも他に魚で俺のアイデアに近そうなラボをいくつも教えてくれた。
いやー人は見かけによらん、とまたしても思った。
夜8時からは最後のトレーニング。
仲間が何人も集まってくれた。
そのあと駅前のチキンウイングで打ち上げ。
今回は学部生の若者が多く
いやー盛り上がった。
俺の実年齢が危うくあばかれそうになって慌てたー。
いいなー若いって。
若さが憎いー、白雪姫の魔女か。

25日金曜日
ラボの片付け。
夜はラボのみんなと中華を食べに行った。
全部ボスのおごり。
いい奴だよやっぱり。
ラボはいつの間にかボスと俺以外みんな女の子になってしまっていた。
みんなでわいわい楽しく食べた。

26日土曜日。
ラボと家の片付け。
家が思った以上に大変だ。
3年前スーツケースとバックパックだけだったのに。
荷物はかなり少ないはずだが
それでも片付けるとなると大変だった。
問題は自転車だ。
一応日本に持って帰ることにした。
ネットで調べる限り超過料金130ドル。
定価2100ドルを考えるとやはり持って帰るべきか。
ということで自転車屋に箱詰め頼んでおいた。
それを御大に頼んで車で取りに行き
さらにラボで仕事中のI君のRAV4に詰め込んだ。
夜は御大にピザをおごっていただいた。

27日日曜日。
Eさんとその友人が多くのものを引き取りに来てくれた。
部屋の掃除も終了。
がらんとした中で寝る。

28日月曜日。
部屋を立ち退き、鍵を大学に返却。
こういう時にかぎって雨。
日本に送るダンボールを郵便局から送らねばならない。
ジェイおじさんがネットで支払えるというのでその通り先払い。
しかし車が無く、頼みのボスも用事でいなくなり
ストアのマイクに頼みに行っても冷たくあしらわれ途方に暮れる。
見かねたジェイおじさんが学生のキャロルと一緒に後日郵便局に3箱持って行ってくれることになった。
いらない服などは救世軍に。
助かったー。
実験を教えた中国人留学生がお別れにウーロン茶の官をくれた。
あれ?これ見た事あるぞ、少ししか取れないという貴重なものじゃないか!
なかなか片づけが終わらず
3人の大学院生と順々に別れの挨拶。
キャロルやジェイ教授とも別れ
ラボの鍵をハーマンの机の上に置き
3年4ヶ月を過ごしたラボを後にした。
そしてI君の車でI家宅へ。
産まれて間もない赤ちゃんがいるというのに
鍋を作ってくれた。
うう、鍋も暖かいが
人の情けが暖かい。
家族って良いなー。

そして3月1日まだ暗い午前4時。
起きてコーヒーいただく。
スーツケース、バックパック、自転車
これらが預ける荷物。
そしてラップトップなどの入ったデイバックが機内持込。
真っ暗な中I君のRAV4で空港へ。
道を走る車もなく
静かな町を抜けてすぐに空港に到着した。
彼と別れ荷物を預ける。
なんと、超過料金は取られなかった。
やりぃ!
あ、だったらもっと荷物詰め込んどくんだった!くそー
人もまばらな待合室にて
精神安定剤飲んで準備完了
空が少し明るくなって来たとき
飛行機がやって来た。
午後11時真っ暗な中ここに到着し
迎えに来てくれたボスと初めて会った時のことを思い出す。

結局最後はバタバタしてじっくり感傷に浸る時間もなかったが
それで良かったのかもしれない。
さらばアメリカ
美しきバージニア
そして思い出いっぱいの我がシャーロッツビル。

DCで乗り換え
飛行機は成田へと向かった。
こうして赤い彗星のアメリカでの生活は終わった。

2/21/2011

いろんなことが重なる、まるで狙ったように、いぢめる?

午前中どこかのラボからメールが来ていた。
すぐには何のとこか理解できず。
以前ポスドクの応募メールを送っていたラボからだった。
「あなたの経歴に合うプロジェクト進行予定、スカイプにてお話しましょ?」
みたいな内容。
忘れた頃に
キターーー!!!

カエルを使って神経細胞の発生過程を調べるというもので
データベースを利用したスクリーニングなどの計画もあり
カエルの発生スクリーニング>ハエの神経科学と放浪してきた
まさに俺様のためにあるようなプロジェクト。
かなり有名な研究施設で
ラボ自身生産性高く
ついこの前もNeuronというこの業界では最高の雑誌に論文発表したばかりのイケイケ状態。
なんつっても(ここが一番大切)カリフォルニア!
このチャンスぜひともものにしたい!

メールでやり取りを重ね水曜日午後1時にスカイプ決定。
うう、緊張する。
あんな素敵なラボに行って成功の切符を手に入れるか
日本に帰ってパラサイトオヤジとなり不遇の日々を送るか
それがたった数十分のスカイプで決定される、かもしれない。
まさに人生の桶狭間、研究キャリアの日本海海戦。
「我が人生の興亡このスカイプにあり」

あ、やべ、もらす
プリプリリッ・・・

ブリッ!



ウエスタンのデータをスキャン。
何だこれはー!
全然うまく行かん。
だめだ、もう間に合わない。
サンプルも使い切った。
人生どんなに頑張ってもうまく行かないときもある。
というより、頑張ればうまく行くなんて甘いわ!

ボスに「すまんが結局だめだった」と報告しよう、だめなものはダメだ。
そんなことを考えつつ、メンブレンをストリップ
再度抗体反応ぶっかけ。
あと一つさえデータが取れれば統計処理が出来て信頼性が増すんだ。

やるで~
気が狂った~うは~

2/20/2011

ウエスタン三昧

今日は良い天気だ。
僕には関係ないが。
疲れが抜けない。
一日でよいから何もせずゆっくりしたい。
そうしてリフレッシュしたほうがきっと効率も良い。
でももうそんな余裕さえない。
ひたすらウエスタン。
昨日のウエスタンをスキャンまでもって行きつつ
別のサンプルのウエスタンも開始。
万が一データが取れなかったときのために。
こうなったら絶対終わらせる。
長州男児の意地を見せる。


最後だから日曜日のトレーニングに参加するよと言っていたのに
行かなかった。
すまん。

2/18/2011

終わんねえ

まとめたデータを持ってボスと話し合う。
達成感に満ち溢れる俺。
ボスもうれしそうだ。
さあ、論文書こう。
そこでボスがちょっとした事に気付く。
「なんかこのウエスタンの画像と別の画像似てない?」
む、確かに。
もしや、いやまさか、と思いつつ念のためもとのデータを調べる。
とにかくたくさんウエスタンやりまくってやり直しまくったので分かりづらい。
そして結論は・・・

やはり同じものであった。
どうやら異なるメンブレンを一度に処理したとき取り間違えてしまったらしい。
もちろん思いっきり
ガクッ!

ボスに報告。
そして「もう一度ウエスタンやり直す」と宣言すると
「おお、そうか、頑張ってくれ」
あれ、止めてくれないの?
今までだったら「もういいよ」と言ってくれただろうに
それほど彼にとっても必要なデータということか。
まあええ、やったるわい。
しかしこれはえらいことになった。
2月いっぱいでいまの大学のアパート引き払わないといけないのに
その後日本に帰るのか南米旅するのかも決めてないのに
航空券も買ってないのに
大丈夫かおれ!?
えーい、知ったことか、なるようになれや!



夜久しぶりのエドとバラックスのタイレストランにて夕食を共にする。
例の起業のアイデアをぶつけてみたが笑って流される。
これまたガクッ!
途中から彼が自分のことを語り始めびっくり。
いつも温厚な彼、そんな彼でも心の奥底に闇を抱えていたんだなあ。
もちろん私も抱えてますよ。

お代は全部彼が払ってくれた。
やれやれ、相変わらず気を使ういい奴だな。
彼の活動がうまくいかんことを。

2/17/2011

完了!

昨夜はプレゼンやら飛行機やら自転車どうするか荷物どうするかやらウエスタンやら国際免許なしでレンタカー運転出来んのか?やらちゃんと日本に帰れるのか?やら考えて眠れず。
不安に怯えてもしょうがないと分かっているのに逆らえません、無意識には。
ずっと昔さだまさしがラジオか新聞かで
「夜に物を考えても悪いことしか浮かばないので考えない、考えるなら昼」
とか言ってて
「おお、俺と同じこと考えてるな」
と思ったことがありますが、
まだまだ修行が足りないようです。


それでも朝きっちり起きてラボへ。
気温は20℃越え、もう春だ!
と勘違いしてしまいそう。


すぐに膜洗って2次抗体かましてスキャン。
シグナル出た!
今まで溜ってたデータをエクセルでまとめ、
パワポに落とし、
ボスのとこに持って行って話し合う。
オッケーが出た。
よっしゃー、やっと終わった、長かったー!


なんかすげー爽快、
眠いけど元気!
爽やかに後片付け。


さて、まだまだ問題は山積。
レンタカーのハーツからメール質問の返事で
「有効期限の国際免許が無いとたぶん運転は無理」
という返事。
これは痛い。
24日でバージニアの免許が切れるのでそれ以降運転が出来なくなってしまった。
車売ってもまだレンタカーがあるという当てが外れてしまった。
これでアメリカ西部放浪のチョイスは消えた。
さて、どうやって荷物をまとめて日本に帰るか?
飛行機が無い!
帰れないとなると急に
「日本に帰りたい!」
と強く思った。


トレーニングに参加。
今日はまたハードだった。
しかしあと3回しかないと思うと力みなぎるぜ。
来週木曜が最後でそのあとどこかに飲みに行くことになった。
プレゼン後か、ちょうどええ。
でも最後となるとやっぱ寂しいね。