11/07/2010

Goshen Pass/Jump Rock



先週から今度の日曜日はGoshen Passにハイキングに行こうと考えていた。夏に泳ぎに行った緑豊かな場所が紅葉を迎えどんな姿をしているのか気になっていた。しかし問題があって、ハイキングサイトを見ると6時間半かかるけっこうタフなコースで、途中道が非常に分かりづらくなっておりGPSの携帯を勧めると書いてあった。うーむ、晩秋のこの時期日が暮れるのは早い。しかも寒い。こんな気候で道に迷うとえらい事だな。それよりジェームズリバー沿いのサイクリングにしようかな、と迷っていたのが昨日。

http://www.hikingupward.com/OVH/GoshenPassJumpRock/

午前7時半の目覚ましで目を覚ます。「しまった!」と急いで外を見ると薄明かりの中どうやら天気予報どおりの晴天の模様。速攻で心決まった。急いでお弁当作り。いつものおにぎり、ゆで卵、アスパラガス茹で、レタスにマヨというシンプル設計。ミルクコーヒーもたっぷり淹れ、万一のためヘッドランプと単4電池も装備。一枚しかないスポーツ用速乾性TシャツにR1、さらにナイロンのアノラックという定番の格好。駐車場に行くと車には霜が降りていた。近くのBPでガソリン入れる。最近どんどん値上がりしてます、ドル安のせいか?備え付けのモップみたいなので車のウインドーガラスを拭き、さらに自分のタオルでふき取るととても視界が良くなる。ラボに忘れた地図を取りに行って午前9時10分ごろ西に向け出撃。いざ、Goshenへ!

64号を西へ走る。天気は最高の状態だ、そしてまわりの紅葉も美しく、とくにShenandoah Park南端やBlue Ridge mountainの辺りは息をのむほどだった。空気が澄んで空の青さが美しいため心がご機嫌に歌いだす。42号を南へ快調に飛ばす。以前来た時は緑に覆われていた山が、今日は赤い絨毯に覆われていた。しかしかなりの木が葉を落としており、もうちょっと早く来ておけば良かったな。



午前10時15分ごろ予定の駐車場に到着、1時間ちょっとしかかからなかった。他に車なし。ということはこの山に登るのは俺だけということか、よっしゃ大自然独り占め。水溜りにはまだ氷が張っていた。これはもうキャンプどころじゃないな。あれは4ヶ月くらい前だったか、車のキーを落としたと思い込んで焦って何度ももぐった川、その上に架かるつり橋を渡り登山開始。いきなり道が分からなくなった。木の葉や草が消え見通しは良いのだが、枯れ葉が辺りを覆っていて道が見えない。うろうろ歩き回ってようやくそれらしき道を発見、水をたっぷりたたえた川に沿って歩く。しばらく歩いて左に山を登るはずなのだがそこでまた道を間違える。今までの経験から、今回はウェブサイトにある地図だけでなく道程の簡単な解説文まで印刷してきたがこれが正解。でなければ途中で棄権していただろう。この先何度も迷った。俺の人生みたいだ。



急な勾配を登った後は稜線に沿って歩く。多くの葉が枯れ落ちて見晴らしが良くなっており、すばらしい天気を堪能しつつ進めるのでご機嫌。分かりづらいマークを見失わないようにしながら歩く。まじ誰もいない。もしここで熊に出会ったら、もう戦うしかない。マス大山か?





また登り。しばらくして右手に岩。どうやらこれが見晴らしポイント1か、と登ってみると「うぉー」と思わず声を上げる。目の前にダイナミックな南Goshenの山並みが赤い絨毯に覆われていた。ちょうど12時だったのでお弁当半分だけ食べ出発。また山の尾根に出たところで右手東方面に忽然と突き出す岩山、Jump Rockだ。かなり遠くに見える。行って帰って2時間か。もう十分ドライブも山の眺めも楽しんだし、あそこはパスして周回路をまわって帰ろうかな、と弱気になったが「それでは今日が完成しない」と思いなおして岩山目指して尾根を下った。途中から黄色いマークに変わった。しかし道がはっきりしない。途中道なき道を進む。やっとそれらしい道を見つけると後はそれほど大変ではなく、結局30分くらいで山頂に着いた。午後1時。着いてまた声を上げる。さっきにも増してすばらしい眺めじゃないか!北に今日走って南下してきた道に沿った山脈が走り、ずっとの東の先にはBlue Ridge mountainsが南北に走る。その間に広がる田園風景。家や農場がみなでかい。南にはさらにGoshenの山が続き、西はGeorge Washington National Forestの山脈が走る。こんなに良い眺めはこのあたりでは初めてじゃないか?残りのお弁当食べきって下山。なんか見覚えがない。解説文にあった「頂上から別の道もあったがどこに続くのかはわれわれは知らない」という文が気になる。かなり来たところでTOPO MAPをもう一度広げてみる。今下っている道のすぐ左手は急な勾配が続いているが地図にある道はもっと緩やかな面を下るはずだ。これは間違えた、とまた登り。頂上に行くとやはり間違えていてもと来た道を戻る。





ここからが大変だった。どこかで周回路を右に曲がらなければいけないのだがどれだか良く分からない。すぐに大きな道に出たがどんどんと下っていく。これは違うと引き返し、また黄色いマークを見つつ歩くがすぐに道が途切れる。地図をみるがこんな大雑把なのではよく分からない。めんどくさくなって薮こぎ。枯葉ばかりで歩き易くなってはいたがもう2時近い。ここで迷ったら、と思うと急にアドレナリン放出。やばいかな?と思ったところで大きめの道に出てほっとする。右手にさっき登ってきたJump Rockがそそり立つ。気分も洋々と北に歩いていたところで急に道は終わった。え、なぜ?まじ驚き。まじありえねえ。もしや先に道があるのではと少し歩いてみたが完全な薮こぎだ。しかし何度見回しても他に歩けそうな道はない。地図を何度も見る。文を何度も読む。役にたたねえ。あきらめてもと来た道を引き返すか?しかしこの先にあるはずの湖を見晴らす場所にも行きたい。行くべきだいたいの方角はわかっている、思い切って薮こぎしつつ進むか、とも考えたが、放浪しているさなか日が暮れたらこの寒さ、まじやばい。引き返すのも勇気、と思いなおし引き返す。再度地図を見る。俺は今稜線の東側を南に戻っているが、この分かりにくい地図だと稜線の上や西を進むように見える。ということはこの上か?思い切って道なき斜面を駆け上ってみると、そこに道はあった。しかもこれでもかと黄色いマークがあちこちに。やれやれ、かなり時間を無駄にしたぜ。アドレナリンもたっぷり出た。拍子抜けして北へ進む。

標識のある場所を左に折れ、西に向かって斜面を下るとすぐにViewing Rock。午後2時半。ここからの眺めがまたハンパねえ。湖やら、麓に広がる紅葉やら、42号線の東に沿って走る山脈やら、さらにその東、まるで山脈を切り取ったように括れた谷、あの下の39号線をMoomaw Lake目指して西進して結局辿り着けなかったんだ、などが一望だ。眺めを堪能して下る。Camp Bowmanに出た。夏の間は子供たちがキャンプしつつヨットやらアーチェリーやらいろんなことを楽しみ学んだ場所。今は誰もいない。時折ハンターと思われる銃の発射音のみ。



駐車場に着いたのが午後3時50分。昼食や迷ったこともいれて6時間かからなかったのか、上出来だ。Montrailのトレッキングシューズを履き替える。岩の多い山道はやはり頑丈なトレッキングシューズのほうが良いな、トレイルランニングシューズ買うのやめようかな。迷う。帰りはいつものように39号を東へと思っていたが、湖と山の姿を眺めたいと別の道へ。しかし道は閉鎖されていて湖岸には近づけなかった。そのまま走ったことのない道を北へ。東には今日登った山に連なる山脈が続いている。ずっと先で42号に合流、快調に飛ばす。途中で東に折れる。天気は相変わらず最高。まわりの景色も最高だ。そのままぶっ飛ばしてC-Villeに戻り、直接大学のAFCへ。午後5時半、ではなくAFCの時計は午後4時半。そう、今日は夏時間終了の日で一時間遅くなる。分かってはいたが山登りの感覚が狂うのを恐れ時計はそのままにしていた。なんか得した気分。ジャクジーで温泉のごとく強張った体をほぐし、サウナでストレッチし体の芯まで温める。



アパートに戻り、まずはビール。ワイングラスにYuengling lightを注ぐ。このlight、まずい。Yuenglingは切れではなくコクが旨いのにこのlightはコクがない。知らずに大分前24缶入り買ってしまってまだ残っている。とはいえビールはビール、喉に流し込みながら今日一日の声を聞く。夕食はラーメンライス。ビールにあう。今日はすばらしい一日だった。秋の青空は完璧、バージニアの雄大な景色を堪能しつつドライブを楽しめたし、この辺りでは最高と思われる眺めも楽しんだし、アドレナリンもたっぷり放出したし、その後温泉気分でゆったり体をほぐし、ビールで乾杯。こんな完全な一日はめったにあるもんじゃない。円は閉じた。また新緑の季節にもう一度同じ場所から眺めてみたいな。あ、でもその頃にはもうここにはいないのか。どこにいるのか、それはいまだわからない。すごいな、一年後どころか半年後さえどこで何をしているか分からないなんて、まさに子供の頃夢見た人生だ!と負け惜しみ。

さて、これでバージニア探索の日々は終わりだな。いやー今年の夏は楽しかった。何でもっと早く車手に入れなかったのか、過去の自分に平手打ち。この美しい土地の風景は、山や川や海や平原は、しっかりと俺の心に焼き付けられた。もうすぐ冬が来る。これからは肉体改造や就職活動に汗を流そう。

さらば、探索、放浪の日々!

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