
疲れ切っているにも関わらず、さっさと隣の部屋で寝袋にくるまったU君を置いて、T君自慢のウォッカ割りを飲みながら二人で語ったので、翌朝遅く起きたにもかかわらず眠いし疲れが全然取れていない。3人で溜まった洗濯物を洗いにコインランドリーへ。アメリカの賃貸住宅では洗濯機が置いてないことが普通なので驚く。アートには全く興味のない T君を残し、 U君とメトロポリタンミュージアムへ行く。入場料20ドル。ただでさえ大きなミュージアムを見て歩くのは疲れるのに、今までの疲れが溜まったままの身、かなりきついはずだが、しかししかし、すごい!大英博物館にも引けを取らない。特にパプア・ニューギニアのコーナーに行ってからはテンションが上がりっ放しだ。なんだ、これは?想像さえしたことのない造形。見慣れた形式で凝り固まった頭を、いきなり逆さに揺さぶる異形の品々。なんというオリジナリティ、 なんというアバンギャルド。こんなものを見せられて、現代のアーティストは戦意を喪失してしまうんじゃないか?これを超える作品なんて出来るのか?と余計な心配をしてしまう。ほんと余計なお世話だ。アフリカコーナー、中米コーナーと興奮は続く。彼ら西洋文明とも、我ら東洋文明とも全く異なる、そしてお互いも全く独立した、強い個性を内蔵した異質の文明。つい500年前まではこの惑星のあちこちに独立した、お互い何の関連も持たない世界がいくつも存在していたということが、今このグローバルな世界にあっては不思議に思える。もし俺が100年前の、イギリス人の考古学者、文化人類学者であったなら、どれほどスリルに満ちた人生であったろうと夢想する。
閉館時間が来たので外に出て U君と合流し、マンハッタンでT君と日本の焼き肉屋に行った。とてもおいしかったが食べる量を抑えたにも関わらず3人で180ドル超え。さらに、独立記念日の花火を見たあとT君の車の駐車料金40ドル。今までの旅行で予想外にお金を浪費してケチケチになっていた3人には大変なショックで、借りの車内は無口だった。T君ちに戻って今までの費用を精算。ああ、もしも俺がもっとたくさん給料をもらう地位にいたならこいつらのために全部おごってやるのに、と思いつつきっちり回収。いつか偉くなってやるぞお〜!
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