今日はクリスマスイブ、前回の更新からえらい日が開いてしまった。もうこのブログ見てる人誰もおるまい。ちょうど良い、こっそり更新しとくか。
12月に入って最初の雪が降って以来ほとんど最低気温が零下の寒い日が続く。先々週だったかに降った二度目の雪はそんな天候なのでいまだ融けずに残っている。今日はすばらしい快晴の天気。久しぶりにどこか行きたくなった。世間はもちろん休み、だのにラボでウエスタン、とほほ。しかし何としてもこの実験は終わらせるんだ。そしてこの仕事をまとめて発表するんだ。でないと先に進めん。カエルを使った発生遺伝学から(調子こいて)ハエを使った行動学にテーマを大きく変えたおかげで業績が何もない。なのでなにか申請するにも仕事探すにもどーにもうまくいかん。名刺がない状態。
以上のことに思い至り7月より実験に集中。9月はじめようやく大量のハエ頭サンプルの調整すべて終了、すぐにreal time qPCRへ。条件設定に苦しむもいったん決まると後は狂ったように毎日PCR。どんどん手際が良くなって終いにはかつて2日かけてやっていたPCRを一日でサクッと出来るようになった。出てくるデータも最初は全く予想外で「なんだこれは、サンプルの調整ミスか?」とイクラちゃんブルーに。ところが同じ波形が2度、3度と現れてくるにつれ、これが本当の姿であることを理解。想像しなかった自然のtuneがふいに聞こえてきたようで、科学研究の醍醐味を感じた幸福な瞬間であった。10月末すべてのPCRが完了、遺伝子発現パターンをグラフにまとめる。3つの異なるハエサンプルから得られた美しい波形がほぼぴったり一致したときは「おおっ」と感激した。そして「なるほど、結局そういうことか」という科学的にはあまり面白くない結論を引き出して終了、がくっ!
11月は同時に集積していたハエの行動データをグラフにまとめて解析。これに11月丸々かけてしもた。出て来た結論も予想外の「なんだよ、そういうことかよ」というあまり面白くないものでこれまたガクッ!「もしかしたらS誌もいけるんじゃないか?」という一時の妄想は吹っ飛び、あーあ、やる気でんわい。しかもこれから大量のウエスタンブロットをこなし、さらに時間が許せば脳の免疫染色(あの小さなハエの脳ですよ、ノウ!)もこなすのかと思うとイクラちゃん視線が遠くの地平線に・・・。こんなしょぼい仕事発表して何かの足しになるのかとっても疑問。
しかしだ、どんなにしょぼくてもとにかくまとめて発表するんだ。たとえ仕事探しに何ら役立たなかったとしてもだ。俺の仕事はそれがすべてなんだ。ない金はたいて延長してくれたボスのためにも、男を見せろ!問題は時間だな。何とか完成させて次の仕事を見つける事ができるか、力尽きてニートと化すか。ちょっとの判断ミスが大きく人生変えそうだ・・・。しかし敢えて言おう、なんてスリル溢れる人生なんだ!明日が来る前から何が起きるか分かる人生なんてクソ食らえだ!おお、イクラちゃん吼えたっ、がぉー!
とか言いつつ、その合間に仕事探しもちょこちょこ続けてまして、いくつか応募してみたがどれもだめ。やっぱカリフォルニアに行きたいなーと思いカリフォルニアにある大学の生物学科をいちいち調べ、わりとテーマが近くて面白そうなラボに5つほど出したらそのうちの一つ(さかなラボ)から「興味があるのでreference letter手配して」というメールが来たときにはイクラちゃん舞い上がった。さっそくレターのお願いをして提出してもらったがそれっきり何の音沙汰もなし。なんか去年のY君みたい。「よっしゃーキャリフォーニアアア!」という夢はプシューとしぼんだ。アメリカも不況だしな。失業率も10%。そういえば仕事が決まったら連絡くれると言ってたミンから何の音沙汰もないということは、まあそういうことなんだろう。毎日何やってんだろ?アメリカの若者たちも苦しんでます。まあしかし、出して断られたと言っても全部で20はいってない。Aさんは50出したって言ってたし、彼女の友人は100出したらしいし、まだまだこれからだ。よーし目指せ、101回目のプロポーズ!「僕は死にましぇ〜ん!」いや死ねって。
なんか前置きが長くなってしまったな。明日から3日連続で雪の予報。これはまずい。寒くなってから全然アウトドアしてない。それに先週土曜日ジムで筋トレ、ジャグってストレッチ、サウナで柔軟、という黄金の2時間コース満喫したらなぜか徐々に腰が痛くなり、次の朝靴下がはけない有様に。歳か!?ということでこの一週間全然体動かしてない。天気も良いし、2ヶ月前パタゴニアのウェブサイトで触発され購入したVASQUEのトレイルランニングシューズ「Mind Bender」デビューのチャンス。ところが作ったゲルがおかしくなってやり直し、泳動始めて2時間の空き時間が出来たときは午後4時になっていた。ひえ~、日が暮れるぅ~。Ragged Mountain Lakeの周りを走るのは諦め、家からLakeまで走って往復することにした。すっかり葉が落ちたとはいえ、自然の中を走るのは気持ち良い。そのうち手が冷たくなってきた。冷たい空気を吸い込むので喉やら肺やらも痛い。耳の奥も痛くなってくる。鼓膜破れるんか?復路では右足のケツの付け根やら太股やら膝の外側やらに筋肉痛が走る。最後には左足も。満身創痍か!?やっと「寒さで筋肉が縮んでいたところへ急に走ったので痛めた」ということを理解した。この前の腰痛も一つにはそれが原因だろう。散々なトレイルランニングデビューだった。てかトレイルランニングじゃないし。
熱いシャワー浴びてラボに戻ってウエスタンして戻ったらすっかり夜遅くに。今日はクリスマスイブだというのに。サンタの姿は見なかったな。一人暮らしはずいぶん長いが、こういうイベントの日は寒さも堪えるしちょっぴり切ない。しかも今の部屋にはテレビもないしネットも繋がらない。何でこんな人生送ってるんだろう?とふと思う。買っておいたケーキと赤ワインを用意し自分にプレゼント。バラックスショッピングセンターのケーキ専門店で買ったケーキ、他に良いのがなくて消去法だったけど食べてみると旨い!イクラちゃんハッピー。
ベッドに寝転んでラボで印刷したNATUREの”Life hackers”という記事を読む。これを今日「ネイチャーダイジェスト」からのメールでざっと目にしたときは「これだ!」と思った。アマチュアたちが自宅のガレージで分子生物学を楽しんでいるという記事。これはビジネスになる!そう直感した。状況は70年代、ごく少数のマニアたちが今からすると笑っちゃうようなパーソナルコンピューターで、自作のソフトを動かして遊んでいたのとそっくりじゃないか。そこからマイクロソフトが生まれ、マッキントッシュが作られ、通信技術と融合してインターネット革命が起こり、ヤフーが生まれ、グーグルが世界を制し・・・。分子生物学ではとてもこんな夢は見れないなあとずっと残念に思っていたが、これはいける!需要は間違いなくある。ほれ。
http://d.hatena.ne.jp/Hash/20080411/1207926831
俺も”The social network”の主人公のような億万長者になる千載一遇のチャンスだ!そう思って分からぬ単語はすっ飛ばして全部読んだ。なんだ、すでに同じ事をこの記事で言ってるな。でも大丈夫。コンピューター革命のときも始めはたくさんの人や会社がいろんなことをやってたんだ。そのなかからマイクロソフトのような巨人が現れてきたわけで、チャンスはまだ全然ある。日本で始めてもすぐにつぶされるだろう、始めるならやはりアメリカだ。しかし大きな問題が二つ。一つは費用の問題。パソコン一つあれば済むコンピューター革命やインターネット革命と違い、いろんな道具や物が必要で金がかかる。まあでもこれは「数を増やしてコストを下げる」というやり方で何とかなるだろう。もっと問題なのは安全性。この記事でもあるハッカーがFBIにバイオテロの容疑で捕まったとある。実際その辺の人たちが勝手に遺伝子を改変した生物をあたりかまわず撒き散らしたりしたら大変なことになるわけで。倫理上の問題もある。「生命を弄ぶ悪魔の仕業だ」とか言ってキリスト教原理主義者に命を狙われることは大いにありうる。
しかしそれでも始めるならここアメリカだな。ただしいったん普及しだしたら日本の方が売れると思う。「学研の科学と学習」を持ち出すまでもなく、日本人のハートを鷲掴みにすることは間違いあるまい。「あなたの好きな色や模様に光る、あなただけの遺伝子改変ゼブラフィッシュ」これは売れるぞ。さて、問題は仲間だ、とても俺一人では無理だ。だれかリスクを恐れないエネルギーの持ち主で、しかも英語が堪能な人間はいないか。そうなるとやはりアメリカ人か。うーむ、ここでは友達出来なかったからなあ・・・。そう考えてふと思いついた。そうだ、テニス仲間のエドだ!彼は韓国人だが今はグリーンカードだか市民権だか持ってるはずだ。人間性は折り紙つきで俺をだますなんて考えられないし、しかもうちの大学で経済だか経営だかを教えている、こりゃもってこいじゃないか!確か12月はどっかに行ってるとか言ってたな、じゃあ来年会ったときこの話を持ち出してみよう。今はただの妄想に過ぎないが、事と次第によってはひょっとしてひょっとするかも。よーし、頑張れ、俺!第二のビル・ゲイツだ!パタゴニアなんて店ごと買ってやる!そんな夢を見ながら寝床についたイブの夜であった。
あー長い、最長不倒更新か?
4 件のコメント:
お元気そうで良かったです。
産まれた?
バブ?
手伝うで〜、そのビジネス。。私も次がほんっっとにないから。
やりましょう、ぜひ!これは絶対来ます(たぶん)。早くアメリカに帰っておいで〜
おっと、その前に俺がいなくなるんだったな、バブ
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